クラフトでもお馴染み、イギリスのトップフリースタイラー、キャスさんとカレンさんを招いてのワークショップに参加する為、山梨のWoofへ。
今回はイギリスでは広く普及しているというトレーニングショーという形でのワークショップ。
本番と同じ形式で、トリーツなどのモチベーターはもちろん持たずに演技をして、その後、採点、アドバイスを頂けます。
そして、そのアドバイスを元に、練習をその場でして、その日は3回演技が出来るという形式でした。
ワフの室内ドッグランの中央に本リングが設営され、壁際一面に小さく区切って番号がふられたウォーミングアップリングが10個?程。
プログラムにそれぞれ、何番のリングを使用していいかが書いてあるので、他の方の演技中は自分にふられた番号のリングで練習ができます。
リングの振り分けは順番が近い人が一緒にならない様、配慮されていて、使いやすくなっていました。
1日目は紅丸で参加。
今回、オプデスでノービス以上は中上級クラスにエントリーを・・と書いてあったから、分不相応に紅丸、中上級クラスにエントリー(滝汗)。
ビデオコンペに出したりしたので、オプでノービスにいるけれど、実力はビギナーなのに〜。
で、トレーニングショーが始まって・・・。
途端に冷や汗、滝汗。
すごい・・・・。
厳しい!シビア!細かい〜っ!!
HTMに関しては、ポジション取りの評価がとにかくめちゃくちゃ厳しい。
犬の肩がどこにあるべきか?
正しい位置をキープできているか?
WCFOやオプだったらOK・・だと思われる甘いポジションどりや、犬の体のゆがみ、ポジションキープの仕方は全部NG。
どんどんディダクション(減点)されていきます。
そして、ポジションのバランスについてもチェック・・。
左脚側、横前ポジ、入れ子ポジ、横後ろポジを入れていても、すべて、ハンドラーについている犬の肩が同じ方向であれば、バランスが悪いと指摘。
これねー、私、思っていたんですよ。楽勝!って。
左脚側で右肩をつけることに慣れてしまえば、右脚側での入れ子ポジを教えるのは楽勝です。向きが違うだけで同じ右肩をつければいいのだから。
そして同じ原理で横前ポジも犬の右側が体についていることを教えれば、同じく横後ろポジでも同じ右側をつける方向を教えるのは楽勝・・と。
・・・と思っていたので、それはNGとの指摘で、うわーーーっ!やられた!と。
MFに関しても、今まで”何となく出来ていればOK”という基準で考えていたのが、それではNGで、少しでもミスれば、容赦なく減点。
今回、前日にトレーナーの方対象で、ジャッジセミナーがあったそうなのですが、これだけ厳しくするのは、”公平性”を保つためだそう。
確かにすごく厳しい・・・とは思ったけれど、それだけきちんと見てくれるのであれば・・とすごくモチベーション上がったし、闘志も湧きあがってきました(爆)
ルールについての違いもあり、そのための混乱も。
WCFOやオプは、HTMはヒールワークの割合が50%でいいのですが、OECは75%なので、ほとんどの人がヒールワークの割合が少なすぎるとの指摘。
逆にMFに関してはヒールワークが多すぎるとの指摘が。
MFでも、ヒールワークを入れていたら、もちろん、そこも採点対象。
ほとんどの人が、沢山入れているヒールワークで、その精度が悪いために減点をしたとのコメントがありました。
それから、”犬に焦点があっているか?”のチェックも厳しい。
人間の方に焦点がいってしまっている・・との指摘も多かったですね・・。
逆に犬だけ動いていて不自然・・との指摘も。
とにかく、人間と犬が”協調”していなければならず、そして”犬に焦点があって”いなければならないとのこと。
プラス、吠えについても厳しい。
紅丸、吠えは出ないのですが、今回、クレート待機をいつもより長くさせて爆発させたら、本リンクの馴致の時に吠えまくり。
でも、その後、馴致を長くすれば、おさまることはわかっていたのですが、出だし、2回ほど吠えたら、そのことも指摘されました。
問題にするほどの吠えではないので減点はしなかったけれど・・・と。
そして吠えより厳しかったのが、犬への強制と思われる動作。
お手、おかわりの時も、犬の手を握ったら減点というのです。
強要しているから・・と。
今回、ニコラのルーティーンの最後がお手・・で、ニコラがすぐに手を降ろさないように握っていたので、冷や汗でした。
さらにさらに!
クラスごとに評価基準が違っていて、”このクラスでは・・・”の言葉が頻繁に・・。
・・・・・・・・・・どうしよう・・・・
紅丸もニコラも中上級にエントリーしちゃったよ・・。
周りの友達や主催者に
”明日のエントリークラス、かえたーーーーい!!”
と訴えましたが、もちろん却下(爆)
”厳しい基準で見て貰った方が、のちのちの為になるでしょう?”
と諭され・・。
まあ、確かにそうなんだけど。
他の方のアドバイスも全部、マイクでみんなに聞こえるように話して下さったので、ほぼ全部?聞いていたのですが、もうほんっとにすごく勉強になることばかり。
本当にシビアで
”まだコンペに出る段階ではない”
というのは多くの方に仰っていましたね・・・。
かと言って、切り捨てるような冷たい言い方ではなく、この段階でコンペに出してしまうと犬がかわいそうという視点から。
彼女たちが、何回も口にしていた言葉が”自信”
とにかく、犬に”自信”をつけさせること。
リング内はハッピーな場所だと犬に理解してもらうこと。
そのためにどうしたらいいのか・・というのを聞くにつれ、本当にその通りなことばかりだったし、彼女たちのやり方に比べて、自分のやり方の甘さが身に染みて、恥ずかしくなりました。
少し前のオビの記事で、”言い訳しない”とオビの先生に言われた事を書きましたが、それと同じ事で、どんな犬でも、”自信”を十分につけされるようにトレーニングすれば、楽しそうに、自信を持って作業するものなのだと。
ニコラはもともとテンションが低い子だから仕方ないのだ・・と言い訳していたジブンを猛反省です。
”現段階でコンペに出す段階ではない”と言った犬達に対しては、個々の犬にあわせて事細かにアドバイスをされていました。
リング外の馴致の際にはテンションが高かったのに、リングに入った途端にテンションが下がる犬に対しては、リング外でどのようなウォームアップをしたかを聞き、その問題点、改善方法をアドバイス。
リング内で全くアテンションが取れないようなビギナーには普段の生活の中からアテンションの取り方のアドバイス。
今回、本番通りに演技するのですが、途中で、ハンドラーさんが”限界”と思ったら、トレーニングモードに切り替え、モチベーターを使用することが出 来たのですが、そのトレーニングに切り替えた犬で、モチベーターを持った途端に、テンションがあがった犬に対して、おやつの切り離し方法。
そして、ほんっとに、まあ、よくルーティーンの中のムーブを覚えていて、犬が少しでもやりにくそうな個所があれば、その問題点を指摘されていました。
今回、スタッフとして入られていた九州のN先生と少しだけご一緒に見学させて頂く時間があり、お話をさせて頂いたのですが、その時に、この”自信” のことであるとか、”犬を信じること”であるとか、本番最中のハンドラーと犬のテンションの差とかお話させて頂いたのですが・・。
オビを始めて、今の先生に、決まった事しかやらないオビですら、ここまでやって犬に自信を持たせないと本番出させられない・・という事を教えられ て、それをフリスタにおきかえて、その方法を取り入れ、また、先日のDDCさんのコンペでの不出来で、それでも詰めが甘いということを実感して、”きちん と”犬の様子を見て、自信を持てるように練習させてあげられているのか?を少しだけ見極めることが出来始めていたところだったので、N先生のお話は心に沁 みいりました。
キャスさんとカレンさんからしてみたら、まだまだ全然詰めの甘い練習ではあるけれど、DDCさんのコンペでの不出来から、真剣に
”過酷な環境の中でも、何十個ものコマンドを聞いてやれるだけの自信をつけさせてあげられているのか?”
を考えて練習を積んできたつもりだったので、N先生の言葉にも勇気づけられ、
”大丈夫、練習であれだけできているのだから”
”紅丸は絶対にやってくれる”
と信じて、演技をスタート。
・・・結果。
自分で言うのもナンですが(笑)会心の出来!(爆)
終わった途端に汗だく〜!
でも、やりきった感〜!
いや、もちろん、改善点は多々、あるし、上手な方に比べたら、ぜーんぜん!なのですが、ほぼ今の紅丸の実力、練習通りに出来たし、私も演技に入り込むことが出来、紅丸との共同作業を楽しむことが出来ました。
演技が終わって、アドバイスタイム。
素晴らしかったって〜♪ワーイ。
キャスさんもカレンさんも、
Music & Interpretation (音楽と演出)の項目は10点満点を!!
そして、正確性もあったとお褒めの言葉を頂きました。
事前に特にチェックしてもらいたい点を提出してあったのですが、今回、私は、ハンドラーと犬との協調性と、内容とヒールワーク、動作の難易度、合図(指示)についてをチェックしてほしいと提出してありました。
コンテンツについては素晴らしいとのこと。
合図についてはキャスさんはバーバルコマンドでとても良かった
カレンさんは合図が振り付けにうまく組み込まれていて良かったとのコメント。
ハンドラーがものすごく動いて(踊って)いるけれど、きちんと犬に焦点があっていて良かったとのコメントも頂きました。
改善点としては、どの動きも速いのに、バックの動きになるとスピードが落ちる・・との指摘を。
これは私も苦労していた点で、単独のバックでは、嬉々として遠距離、下がるのに、ルーティーンに組み込むと、途端に遅くなる・・。
現段階で、二つ前位のムーブからつなげてバックを最後の動作として、下がったらおもちゃを後ろに投げている・・と話したら、その練習を続けてOKとのこと。
そして、”スピードが上がった際”におもちゃを投げるとのアドバイスも。
これもオビの先生に言われていたなあ。
”今、どこを直しているのか?”
を犬にわかりやすいように練習すること。
本当、どれもこれも、”犬にわかりやすくし、自信をつけさせること”
これにつきますね。
そして、紅丸が演技中、かなり滑っていた事を心配されて、”コーラを足に塗って出たら?”のアドバイスも。
実は、直前のDoglyの床が滑った事をブログに書いた際、紅丸のお里から、ポーワックスを紹介して頂いて、ポチしたのですが、お店の休業日と重なって今回、間に合わず・・。
ワフの床もかなり滑るので、キャスさん達は
”紅丸はまだ若い犬なので、滑る事で自信を失わせたくない”
と盛んに心配して下さいました。
にしても、コーラを塗るって知らなかった〜(笑)
終わってから、皆さんに迫真の演技だったー!とお褒めの言葉を頂いて嬉しかった〜
・・・と同時に、今日、最高の出来をやってしまって、明日の本番、どーするんだ・・の不安が。。(汗)